近未来の世界。核遺伝子の近似者同士の生殖を禁じたCODE46などのルールをはじめ、人々は様々な面で制約を受け管理されて生活している。パスポートとビザの役割を持つ「パペル」の偽造事件を調べにシアトルから上海を訪れたウィリアムは事件の容疑者マリアと出会う。二人はたちまち引かれ合うのだが…
SFになっても映像はまさにウィンターボトム的。
…というよりも、この映画の柱はSFではなく、ラブストーリー。
ラブストーリーを作るためにSFにしたという感じでしょうか。
[ここからネタばれ]
マリアの妊娠によって、ウィリアムとマリアはCODE46に違反する関係だということがわかる。
マリアは胎児と共にウィリアムの記憶も消されてしまうのだが、再会したウィリアムと再び求め合う。
管理機関によって、ウィリアムとの性交渉を身体が拒む処理(そういうウイルスがあるという設定)を施されているにもかかわらず、マリアの心はウィリアムの体を求める。
マリアの体が逃げ出さないようにベッドに縛り付けて愛し合い、マリアは拒否とよろこびの入り交じった表情を見せる。
翌朝、ウイルスの作用で「CODE46に違反した」とマリアが自ら通報し、ウィリアムはマリアの記憶をすべて消されてもとの生活へ…。マリアは今度は記憶を消されず、ウィリアムへの思いを抱いたまま“外”へ追放される。
CODE46違反は、マリアがウィリアムの母のクローン姉妹?というような話が出てきて
ってことは近親相姦?
だとすれば、近未来の設定にしなくても…成立すると思うんですが…
最後の「記憶を消す」があるから近未来?
それも単に男の方は時と共に女を忘れる…じゃだめ?
…というふうに、近未来であることの意味がよくわかりません。
サマンサ・モートン(マリア)、うまい女優なんだろうなと思うのです(前述の心身不一致の表情などは…)が、演技が演技らしくて、どうも感情移入できないんですよね。
彼女でなければもっと切ない気持ちになれたかも。