トニ・コレット、いい。「ミュリエルの結婚」でもそうでしたけど、ブスかわいい役が本当にうまい。
寒い曇り空のフィラデルフィア。有能な弁護士だけど、外見にコンプレックスを抱く姉のローズと、スタイル抜群だけど、仕事もなくふらふらしている妹のマギー。これまでもけんかは絶えなかったけれど、マギーがローズの彼氏に手を出して「出てけ!」ということに。
マギーは死んだと思っていた祖母が今はフロリダにいるらしいと知って、居候しに行き、ローズは弁護士事務所を辞め、犬の散歩係の仕事を始める。そして、二人が二人とも今まで見えていなかったものに気づき始めるのです。
履きこなせないおしゃれな靴をクローゼットにため込んでるローズ。
マギーに大事な靴を勝手にはかれて汚されて怒りまくる様子は、ほんとにブスなんだけれど
それが妹を心から思うときや、巡り会った優しい恋人に心を許せるようになっていくときにはとってもきれいな表情になる。
きれいな靴を持っているけれど、履けない姉と、きれいな靴を履くことはできても自分で手に入れることのできない妹の、お互いの無い物ねだりが衝突のもと。
自分に無いものばかりを見つめていた二人が、自分にあるものに気づき始めていく(気づかされる)様子がいい。
ねーさんか、いもうとがほしくなっちゃた。