FILMeX、3本目。
毎回、映像のマジックでスクリーンに釘付けにされてきたモフセン・マフマルバフの新作。
というので、期待で一杯だったのですが…
なんでだろう…。イランではなく、タジキスタンでとったからでしょうか。あの鮮烈な映像が…ない。
勿論、すごく映像にこだわってとっているのはわかるのですが、
「ギャベ」の目の覚めるような色彩美、「キシュ島の物語」の砂漠と空と海のシンプルで美しい映像、「カンダハール」のブルカや空から降る義足の衝撃、そういった目を奪われる類のものではないのです。
私にとってのマフマルバフの魅力は、映像で目を引きつけられているうちに描かれている世界に引きずり込まれていくところにあったのに…。
40歳の誕生日に4人の恋人たちと別れる…という話なのですが
これは映画じゃなくて小説でよかったかも…と思ってしまいました。
あ~、楽しみにしていただけにショック。